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染付阿蘭陀写草花文角向付 [茶の湯]

今回は尾形乾山作の「染付阿蘭陀写草花文角向付」を紹介します。
乾山と言えば、野々村仁清と並んで贋作が多いことで知られ、
ネットオークションを含め、巷に流通している商品の、
「99.9パーセントが偽物か後世の写し」とまで言われています。

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それでもこの向付は、本物の可能性があると思っています。
というのも、これは“型紙摺”を用いた量産タイプであり、
京都の鳴滝窯跡で、これに類似した陶片が出土していることから、
乾山の向付としては比較的数多く作られたものと推定できるからです。

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三重県の「石水博物館」には、同じ形の向付が所蔵されています。
もちろん直接比べたわけではありませんが、
データに記載されている大きさは、ほぼ一緒です。
見込みには五弁花の草花文が、外側の側面には菱十字文が、
そして内側の側面にはオランダ陶器風の煙草葉文が描かれています。
乾山はオランダのデルフト窯の陶器に大きな影響を受けており、
“阿蘭陀写”の名前はそこからきています。

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この作品の最大の魅力は、染付の深い藍色。
乾山がデルフト・ブルー(デルフト陶器の青)の再現に挑んだもので、
呉須の発色が素晴らしい。
惜しむらくは、本来は五客セットなのに、二客しかなかったこと。
真贋のほどはわかりませんが、本物と信じて大切に使います。

↓こちらもご参照下さい。
http://mukouzuke.blog.so-net.ne.jp/

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